「全国首長9条の会」結成準備会

2019 05.21

「全国首長9条の会」結成準備会の報告。

 5月18日、「全国首長9条の会」結成準備会が、神保町の日本教育会館で開催されました。首長とは市町村長のことで、この会は現職だけでなく元職も含めた集まりです。

 実はこの集まりは、「全国首長9条の会」を立ち上げることを目指す交流会として開かれました。<今後各都道府県毎にメンバーを募り、「全国首長9条の会」を立ち上げよう>という提案がされたのですが、議論の中で「安倍政権はいつ仕掛けてくるか分からん。そんな悠長なことではだめだ」という声が上がり、急遽この交流会を結成準備会として位置づけ直し、早急に設立総会の準備を進めることになりました。その間に新メンバーもできるだけ増やし、盛大に設立の記者会見をして、安倍「改憲」を阻止しよう、という決意です。

 ここに至る発端は、2008年に宮城県で市町村長の九条の会が立ち上がったことに始まります。お声がけを頂いて、わたしも名ばかりのメンバーになりました。<市区町村住民の生命財産を守ることが首長の究極の使命であり、戦争につながる9条の「改憲」は絶対に許せない>という考えは広がって、「東北6県市町村長九条の会連合」となり、ついに全国の市町村長の集まりへと拡大する運びとなったわけです。

 当日の出席者は、小森陽一先生(九条の会事務局長)、川井貞一元白石市長(宮城県の会長)、鹿野文永元鹿島台町長(宮城県副会長)他、計22名。「脱原発をめざす首長会議」からも、上原公子元国立市長、村上達也元東海村長など(わたしも含め)数名の参加がありました。出席されていなかったけれど、伊波洋一元宜野湾市長(参議院議員)や保坂展人現世田谷区長、山内徳信元読谷村長(元参議院議員)、稲峰進元名護市長らも名を連ねておられます。長野県では、高橋彦芳元栄村長、田中勝己元木曽町長、とわたし曽我。メッセージも、玉城デニー沖縄県知事他から多数寄せられました。

 参加者は一人ひとり思いを述べ、安倍首相が「自衛隊員募集に市町村は非協力的」というキャンペーンを張ったことなどが批判されました。
 わたしは、以下のようなことを申し上げました。

 日本国憲法前文は「平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたい」と述べている。「名誉ある地位を占めたい」とは、そういった世界の実現に向けてリーダーシップをとって貢献するという意味だ。「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏を免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」と宣言している。これは、最近はやりの浅薄な「**ファースト」の対極だ。そして、「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う」と述べて締めくくっている。
 しかるに、安倍首相は、この崇高さを理解できず、いじましい憲法と発言した。憲法前文で誓った努力を一切せずに、ただ米国に阿ることでみずからの保身を図っている。
 集団的自衛権は、攻撃された米軍を助けると言うが、戦争はいつもやられたふりで始まる。いうなればこうだ。
 「あ、おまえ今、俺様(米国)の足、踏んだな! おい、自衛隊、こいつが俺の足を踏んだんだ。ちょっとシメテやれ」
 結局、自衛隊員(日本の若者)が、米軍の指揮命令下で闘わされることになる。しかも、日本の税金で米国から高額で買った兵器で、米国の命令の元に、米国の戦争で。何重にも売国的だと言わざるを得ない。
 安倍首相は、国民の生命・財産を危険に晒すことで、米国に媚び、保身を図っている。住民の生命財産を守ることを究極の使命とする市町村長は、これを容認することはできない。

 安倍「改憲」策動に立ちはだからねばなりません。全国の首長の皆さんに参集を呼びかけます。また、市区町村住民の皆さんから、地元の現職の市区町村長、元職の方々に加入をお勧めください。

 「全国首長9条の会」からも公的な発表があると思います。ご注目下さい。

2019年5月21日
#曽我逸郎立憲民主党長野5区調整中

(上記ハッシュタグは、今の中途半端な立場のわたしの花押のようなものです。「全国首長9条の会」は、政党にとらわれない、志を共にする集まりです。)