平成29年3月中川村議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては、公私共にご多用の所、定刻にご参集を賜り、真にありがとうございます。
中川村では、大雪に見舞われることもなく、比較的穏やかな内に冬が過ぎてくれそうな気配で、日差しも日ごとに春めいてまいりました。
ただ、自然は穏やかでも、人間社会の方は不穏な気配が高まっているように思います。
特に、米国のトランプ政権は、丁寧さに欠ける乱暴なやり方が目につき、米国のみならず世界中の多方面から警戒されています。にもかかわらず、日本の安倍政権は、トランプ氏への従属ぶりが世界で注目されており、先行きに不安を感じます。
例えば、TPPについてはもはや話題にもならなくなったものの、さらに厳しい日米二国間の交渉が水面下で進められているのではないか、との声もあります。TPPによる地方農山村の暮らしへの影響が心配されましたが、それ以上の影響を蒙ることになるかも知れません。
軍事面でも米国への一層の貢献が要求され、沖縄で地元の民意が無視されているのと同じように、本土でも米軍の都合を忖度する姿勢がさらに露骨になってくるのではないかと思います。既に、東信地方では米軍の飛行訓練の轟音が問題になっています。住民の暮らしを守る地方自治の覚悟がますます問われることになるでしょう。
日本政府は、いつまでも米国にこびを売り盲従するのではなく、自ら主体的に考え、日本国憲法前文で誓ったとおり、世界の人々の平和のうちに生存する権利のために懸命に働く、真の意味で名誉ある国にならねばなりません。それこそが、本当の「戦後レジームからの脱却」だと考えます。
さて、本定例会に提出する議案は、
平成28年度中川村一般会計補正予算第5号の専決処分の承認」が1件
~(略)~
以上、合計20案件であります。
いずれも重要な案件でありますので、慎重なご審議をお願い申し上げ、議会開会の挨拶とします。
2017年3月1日
曽我逸郎